「損して得取る」飲食店と地元農業のつながり【東京農サロン開催レポート】
東京農業を深く知る「東京農サロン」(毎月第3水曜日開催)。
5月19日には、新型コロナウイルス感染対策のため、前回に引き続きオンラインを併用し、開催されました。
今回は、「東京野菜のおいしさの裏側〜レストランと農家の物語〜」と題して、赤坂にてレストランを営む渡邊真佑さんと、国立市にて東京野菜の流通ベンチャーを営む菱沼勇介さんに登壇していただきました。生産者と飲食店の関係性など、飲食店と流通の2つの視点からお話を聞くことができました。
渡邊さんは、東日本大震災をきっかけに生産者と出会い、産地だけでなく生産者の顔が見える食材をお客様に届けるレストランとして「東京オーブン」を開業されました。生産者と飲食店が思ってることを言い合える信頼関係を築くことの重要性や、2019年の台風やコロナ禍での双方の助け合いのストーリーを聞かせて頂きました。
従業員と共に畑に手伝いに行ったり、消費者と生産者をつなぐBBQイベントを開催したりさまざまな活動をされています。
菱沼さんは、国立市をメインに直売所やレストランの運営をされていて、渡邊さんからの都心のお話とはまた違ったベッドタウンの特色がありました。金銭面の苦労も含めた飲食店への流通の裏話など、地元野菜と飲食店の相性についてもお話いただきました。
渡邊さんと菱沼さん、2人のお話に共通することは、生産者から流通事業者、飲食店、そして消費者に届くまで、さまざまな人の助け合いによって成り立っているということです。菱沼さんの言葉を借りると、「損して得をとる」。
一見、利益には直結しなそうな助け合いの連鎖が、お互いの利益に繋がり、美味しい「食」を支ている。
今回も、たくさんの学びがありました。
登壇していただいた渡辺さんと菱沼さん、そしてご参加いただいた皆様ありがとうございました。
今後とも、「東京農サロン」をよろしくお願いします。
※冨澤ファーム(三鷹市)の野菜を活用している『東京オーブン』のWEBサイト
https://www.tokyoovenakasaka.com/
※東京農業流通ベンチャー株式会社エマリコくにたちのWEBサイト
http://www.emalico.com/
text by インターンF(慶応大2年)