東京農村ブログ

東京農村6周年「東京農サロンSPECIAL」 気鋭の女性農業経営者が集合!

2024年6月19日水曜日、東京農村の6周年を記念した「東京農サロンSPECIAL」を開催しました。
東京農サロンは、東京農村開業以来、毎月行っている東京農業関係者の勉強会兼懇親会です。
この日、67回目を数えました。

今回は、東京農業をけん引する女性農業経営者3名の方に集まっていただき、ケーススタディ講演とパネルディスカッションを行いました。
登壇者は以下の方々。みなさん以前にも東京農サロンでお話いただいています。

梅村桂さん:(株)ネイバーズファーム代表取締役/日野市
生産緑地での新規就農全国第1号。早くも正社員を雇用した経営を実現。「ひのトマトフェス」などの地元イベントも成功に導く。

山内美香さん:山内ぶどう園/調布市
ブドウをはじめ多様な果樹を栽培し、体験事業・市民交流に力を入れる農業後継者。仙川駅徒歩10分と都心に近い。

鈴木茜さん:こびと農園代表/武蔵野市・小金井市
2022年、生産緑地で新規就農。団地を後背とする商店街に店舗も構える。体験農園の講師や農福連携など、多角的な取り組みを展開する。

小野淳さん(株式会社農天気代表取締役)がコーディネートしたパネルディスカッションでは、”農業は女性経営者比率が他の産業に比べて低い”という事実も示されました。

一方で、「女性だからといってデメリットがあるということは感じたことはない」という意見もありました。
私としては、体力については男性の方が勝っていることは否定できませんが、それを計算に入れた戦略がそれぞれの農業経営者にはあるのだということが分かりました。


懇親会では、「野菜と酒 Sprout」(当ビル1F)の東京産野菜を使った前菜に舌鼓を打ちつつ、こびと農園さんのズッキーニをその場で焼いてご提供しました。

また、澤乃井、多摩自慢、金婚、屋守といった都内の日本酒銘柄を揃えたほか、清瀬・関ファームのトマトジュース(濃いけどスムース!うまい!)も堪能しました。

東京農サロンは6年間継続してきましたが、じつは、まだまだ取り扱いたいテーマがたくさんあるのです。

そのくらい、東京農業の奥は深く、幅は広いのです。

今後も、知られざる東京農業を探索していきたいと思います。

ぜひお気軽に東京農サロンにお立ち寄りください。

 

((株)エマリコくにたち 代表取締役 菱沼勇介)


東京農サロンSPECIAL主催:一般社団法人MURA、株式会社エマリコくにたち、株式会社農天気、国分寺中村農園

特別協賛:株式会社ITS  協賛:株式会社シフラ

「トロるキッチン」とコラボ!旬のそら豆を味わいました【スナック東京農村】

5月11日土曜日、5Fのrootキッチンにて「スナック東京農村×トロるキッチン」を開催しました。

スナック東京農村は、農と食を基点としたつながり、そして地元赤坂の人たちとのつながりを広げるべく、今年2月から月に1度開催しています。

今回は旬の野菜を食べ、旬の話をトロ(吐露)する「トロるキッチン」とのコラボ企画。トロるキッチン・オーナーのちびゆりさんが親戚のそら豆を使った料理を振る舞いました。

そら豆を使った料理は全部で4品も!焼きそら豆、そら豆のポタージュ、そら豆とじゃがいもチーズ焼き、そら豆とベーコンのクリームパスタ。

当日は、農家さんや食関係の仕事をされている方、赤坂にお住まいのご家族など、12名の方にご参加いただきました。玉ねぎのお裾分けもいただき、みんなでちびゆりさんの料理を味わいながら、美味しいお酒を飲みながら、たくさん語らいました。

大好評につき、トロるキッチンとのコラボ企画を定期開催することになりました!

次回は6月29日(土)17時~20時頃、rootキッチンにて開催です。参加費は1,200円/人(お食事+1ドリンク付)。夏野菜を使ったおつまみ、TOKYO Xの生姜焼きなど3品程度を予定しています。
詳細はFacebookのイベントページ(スナック東京農村×トロるキッチン)をご覧ください。

『農家の防犯』【東京農サロン・ゼミ開催レポート】

偶数月の第3水曜日、夜な夜な開催される東京農サロン・ゼミ。

4/17(水)は『農家の防犯』というテーマのもと、
東京援農会の直江秀一郎さんを講師としてお招きし、
畑の作物の守り方についてお話ししていただき参加者で議論しました。

シークレットのゼミなため詳細の内容はのせられないのですが、
現実として日本の各地で農産物盗難が起きており、盗難の内容も多様化しているとのこと。

対策は、施錠の徹底・看板の設置・防犯カメラの導入・見回り・自動販売機の導入などいろいろおこなわれており、
実際に成果もでているようですが、そこにかける投資をどう回収するのかのという課題は、
とても農業者の負担になるなと感じました。

農業者にとっての一番の問題は「心理的なダメージ」のようです。
手塩にかけて育てた農産物が一瞬にして奪われる虚しさ、そしてなかなか補償・解決につながらない現実。
あまり犯人の検挙に躍起になると近隣住民との関係性にもひびがはいることもあるようです。

犯人にも2タイプあり悪気のないタイプとプロの犯行があり、
誰でも販売ができる社会になっていることも輪にかけて環境を複雑化させているようです。

犯行のタイプごとに対策をたてていきながら、
自治体は強く寄り添い犯罪は取り締まらなくてはなりません。

しかし取り締まり先に人間社会の幸せがあるのか?
個人的には疑問に思います。

きれいごとと思われる方もいらっしゃると思いますが、
人間社会が幸せにむかっていく対策をベースに議論していく
個人的には「みんなが仲良くなってしまい」結果犯罪がなくなる方向にむけて
私自身注力していきたいと今回思いました。

このような機会をいただきありがとうございました!

ライティング:株式会社エマリコくにたち スタッフ 本多 航

2024年1月 東京農サロンNEO『東久留米市発!「やさいバス」がやってきた』

奇数月の第3水曜日、開催される東京農サロンNEO。1/24(水)は『東久留米市発!「やさいバス」がやってきた』というテーマのもと、「野崎書林」の野崎林太郎さんと、「やさいバス」の江川洋平さんにお話をお聞きしました。

●野崎書林の「書店併設型の野菜マルシェ」

「書店+野菜マルシェ」という興味深い取り組みをしている野崎書林代表の野崎林太郎さん。こうした取り組みを始めた理由は、単に書店事業としての差別化戦略にとどまらず、地域を支え・盛り上げていくという志によるものでした。

「書店も農業も、大きく利益の出る事業ではないが、環境・教育・社会の豊かさ・持続性にとって「責任」と「可能性」のある事業である。だからこそ【書店+農業】を組み合わせて地域を盛り上げていこうとする想いのある仲間が集まり活動する場を作りたい!」

私も偶然1月に訪問しましたが、木造りでオシャレなスペースに市内で育てられた野菜や果実・野菜を使ったジャム
(東京JAM:https://tokyo-jam.com/
市内名産の「柳久保小麦」のパンケーキミックスなど、自慢の名産品が所狭しと並べられておりすごく感銘を受けたのを思い出しました。

●農業界の流通を変える「やさいバス」

そんな野崎さんも参画している清瀬・東久留米・小平などを駆けめぐっている「やさいバス」。「やさいバス」について私自身恥ずかしながら今回初めて聞いたのですが、「ECを通じた生産者と消費者の売買」を支える新たな「地域共同配送システム」であり、コストが削減できるだけでなく、「生産者」と「消費者」を大きく近づける可能性をもった画期的な取り組みであることが理解できました。(実は2017年から静岡県で始まっており、全国8か所で広がっているようです。)東京担当の江川さんから現在立ち上げのため様々なチャレンジの話をお聞きしその魅力、難しさについてお話しいただきました

 

私自身、現在、直売所・流通にかかわる立場で「地元の東京農業の活性化」をめざし働いているので、多くの「共感ポイント」と「ヒント」がありすごく自分事として聞き入ってしまいました。そしてボトルネックとして「消費者がどうしても地元野菜・商品が欲しくなるような価値・理由づくり」に今まで以上に力をいれていくことが大切だと改めて思いました。

野崎さん、江川さんありがとうございました!

 
(エマリコくにたち社員 東京農サロンNEOスタッフ 本多 航)

2023年のイチオシの本は?【東京農サロン・ゼミ開催レポート】

年の瀬の12月20日水曜日。
今回は、”スペシャル忘年会”ということで、普段と趣向を変えた東京農サロン・ゼミが行われました。

今年一番面白かったコンテンツ(本や映画)を、参加者全員からひとつずつ発表していただきました。

表紙の帯を書いている気持ちで推薦文を書いてもらい、壁にずらりと貼りました。食関係や農関係、経営関係の、とっても興味深いコンテンツばかり。

質問もたくさん飛び交って、参加者が食や農にきわめて強い関心を持っていることが分かると同時に、あらためて多様な才能が集まるイベントであることを再認識いたしました。

そして、もっとも多くの参加者が「読んでみたい!」と言った書籍『発酵食品と戦争』(小泉武夫著、中公新書)を発表されたKさんには、多摩市農産加工組合(農業者有志でつくる加工所)の味噌「原峰のかおり」が賞品としてプレゼントされました。

以下に、当日紹介された、本と映画のリストを掲載します。ぜひご覧になってみてください。

ーーー以下、全17作品!(順不同)ーーー

1 日本再生のレシピ / 奥田政行 https://amzn.asia/d/dpKTMn9
2 北欧でみつけたサステイナブルな暮らし方 / 井出留美 https://amzn.asia/d/c6Vx9Nx
3 今日、誰のために生きる?ーアフリカの小さな村が教えてくれた幸せがずっと続く30の物語 / ひすいこたろう https://amzn.asia/d/f8kGfRg
4 「いただきます」の人類史 : ヒトの誕生から生活習慣病の現代まで / 蒼井倫子 https://amzn.asia/d/61jWytW
5 日本のコメ問題ー5つの転換点と迫りくる最大の危機 / 小川真如 https://amzn.asia/d/9aUzlGn
6 まちを変える都市型農園 / 新保 奈穂美 https://amzn.asia/d/g9WGGy5
7 経営リーダーのための社会システム論 / 宮台 真司、野田 智義 https://amzn.asia/d/gORWgxb
8 土とともに美術にみる<農>の世界 / 茨城県近代美術館  ※今では手に入らなそう
https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/viewer/info.html?id=141
9 給食の歴史 / 藤原 辰史 https://amzn.asia/d/f0OUZqa
10 エシカルフード / 山本 謙治 https://amzn.asia/d/fYX2rYc
11 スパイス完全ガイド / 稲田俊輔 https://amzn.asia/d/i0Wuxti
12 めねぎのうえんのガ・ガ・ガーン! / 多屋光孫 https://amzn.asia/d/0tsoOqv
13 くろねこ軒の本当に美味しいBASIC とっておきのSPECIAL / 池谷 信乃 https://amzn.asia/d/aInRvnK
14 一流の人間力 / 井上 裕之 https://amzn.asia/d/358EvVI
15 発酵食品と戦争 / 小泉 武夫 https://amzn.asia/d/i5Qe6El
16 都市の農を考えるー農的活動の新展開と市民緑農地の展開(未出版) 2月頃?
17 【映画】さよなら ほやマン
https://longride.jp/sayonarahoyaman/

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