東京農村ブログ

【東京農サロン歳末スペシャル】スーパーの売り場から見た農業の価値とは?

今回の東京農サロンでは、「顔が見える野菜。」でお馴染みの株式会社シフラ・竹熊社長と、竹熊社長と親交の深い農業写真家の公文健太郎さんをお招きし、【歳末スペシャル】として二つのテーマトークを実施しました。

トークその1:「スーパーの売り場から見た農業の価値とは?」
登壇者・株式会社シフラ・竹熊社長
一橋大学を卒業後、新日本製鐵株式会社に就職。
1996年に株式会社シフラを創業後、切花の流通右事業などを経たあと、「社会的なテーマのあるものをやりたい!」ということで「顔が見える野菜。」をはじめとした農産物ブランドを開始。
 
「顔が見える野菜。」は顔が見えるだけじゃない!

「顔が見える野菜。」は、その名前が示す通り、生産者の顔が見えることが特徴ですが、それだけではありません。このプロジェクトで最も重視されているのが、厳しい選考基準に基づいた“高レベルな栽培管理”です。
他のスーパーや直売所で販売されている野菜との大きな違いは、この徹底した栽培管理にあります。生産過程の管理は特に難しく、最も労力を要するフェーズだといいます。これこそが、「顔が見える野菜。」の信頼性と品質の高さを支える重要なポイントであり、「良質な生産者支援」につながるのだそう。
 
トークその2:「写真家から見た日本の農業」
登壇者:農業写真家の公文健太郎さん
1981年生まれ。かつて海外を拠点に活動していたが、2011年の東日本大震災をきっかけに帰国。この際、日本について十分に知らない自分に気づき、日本を拠点に活動することを決意する。
その中で、日本の美しい風景とは何かを考えた結果、「農の風景」こそがその象徴であると感じ、農業写真家の道を歩み始めたのだそう。
 
「農業を見る」ことでさまざまなことを知ることができる。
公文さんに写真を見せてもらいながら、一つひとつの写真の説明をしていただきました。
例えば、リンゴの摘果の風景は農家さんの作業によって作り出された風景であり、田植えの風景は日本人の緻密さが反映されているのだそう。
このように農業の風景を見ることで人と自然の接点をあらゆる角度から知ることができるとのことでした。
 
公文さんのお話をお聞きして、会場からは「公文さんの撮る都市農業が見てみたい!」という声も上がっていました!
 
竹熊社長の「顔が見える野菜。」の取り組みや、公文さんの写真を通じたアプローチを知り、農家さんの魅力や農業の価値を伝える方法の多様さに改めて気づかされました。この気づきを活かし、より多くの人々に農業の魅力や農家さんの想いを届け、農業と消費者をつなぐ架け橋となるよう努めていきたいと思います!
記録:植田 莉乃(エマリコくにたちインターン)