こんにちは。Root Rootスタッフ、農業デザイナーの南部です。
昨日、Root cafeを行いました。横浜市保土ヶ谷区で農業を営んでいる苅部さんにお話していただきました。
「 母なる大地の土づくり 」
美味しい野菜をつくるため、様々なこだわりをもって農業をしている苅部さん。野菜は直売所で販売しており、今日採った野菜を今日のうちに売るという、鮮度をとても大切にしています。また、品種にもこだわり、見た目や味、病気に強い野菜を栽培しています。
そして、土づくり。種もとても重要ですが、種が育つ大切な環境の土は、まさに母体だと考えているそうです。そこで欠かせないのが堆肥。稲藁、米ぬか、鶏糞など地元横浜産のものを使用しています。そこには、地域での循環型の農業を目指し、地域の人が地域のものを食べることこそ身体に良いと“身土不二”という考え方を大切にしています。
「 自分だからこそできる農業 」
保土ヶ谷区では西谷ネギという伝統野菜があります。通常のネギは7、8ヶ月ほどで収穫できるのですが、西谷ネギは収穫まで1年半。冬を2回越したそのネギは、風味がとても豊かで、ネギの力強い香りと味が特徴です。(苅部さんは3年モノの西谷ネギも栽培したそうです。地元のお店の方からすごく美味しかったと評判でした。)
ただ、伝統野菜の種を守り続けることだけではなく、これからの農業の発展、自分だからこそできる農業という想いで、自ら品種育成を行います。これまでに、苅部大根、苅部ネギ、苅部人参の野菜を栽培しています。種を採り交配させ、また次の年の野菜の色や形、味から、自分の思う野菜を想像し計算しながら、また種を蒔く。そうして長年の歳月をかけ、苅部ブランドの野菜が生まれました。自分だからこそできる農業の楽しさを味わう姿が印象的でした。
色鮮やかな苅部さんの苅部大根。実際に東京農村のSCOPさんでいただきました。鮮やかな色と、風味豊かな味、シャキッとした歯ごたえですごく美味しかったです。
「 次世代に伝える農業の喜び 」
地元の小学生にも体験農園をしている苅部さん。ただ、種を植えて収穫させるだけではなく、間引きや草取り、販売まで子どもたちが行います。そこには、農業の大変さと楽しさを子どもたちに味わってほしいという想いがあります。そして何より、息子たちに農業の喜びを感じてほしいと。苅部さん自身、厳しい父親の後ろ姿を見ながら、農家さんになりたいと感じた経験があります。子どもに農業の喜びを体験させ、可能性を感じさせながら、次世代につなぐ農業を日々実践されています。
○
常にチャレンジし、経験や知識、技術がありながら、柔軟性と客観性を合わせ持つ苅部さん。しっかりした芯の中で、優しく穏やかな人柄がとても魅力的でした。
自分だからこそできる農業。そして、地域の方々と共に歩む農業。都市農業の無限の可能性を感じたお話でした。
苅部さん、ありがとうございました。今度畑にも伺わせてください。これからも、よろしくお願いします。
○
さ〜て次回のRoot cafeは〜♪
11月28日(水)19時〜
シュウマイ潤さんの「シウマイってやっぱシウマイ⁈ 」のお話です。
お楽しみに〜
ジャ〜ンケン・・・パー!!!※サザエさん風